撮影後の楽しみはサケ、ブリ、エビを…
力強いまなざしと凛としたたたずまいが印象的な田中麗奈さん。映画やドラマなど多数の作品に出演し、ひときわ存在感ある演技で多くの人を魅了してきた。そんな彼女が出演している最新作が『築地魚河岸三代目』。エリートサラリーマンの道をすてて魚河岸の世界に飛び込んだ主人公・旬太郎(大沢たかお)の成長と彼を見守る人々との交流を描く人情物語。彼女の役どころは魚河岸一家でひとり娘・明日香。
「明日香を演じてみて、一人の人間は、いろんな面をもっているんだとわかりました。例えば彼女は一人の女性でありながら、旬太郎の恋人、魚河岸の娘、会社で働く女性と3つの顔をもっている。しかもそのどれも人間らしい顔をしっかりもっていて。そこをきっちり演じたいと思いましたね。また明日香は元気がよくて、人情的な優しさでまわりを包む力がある。そんな彼女が私は大好きです。この映画を通して、人の温かさや人情を伝えられたらいいなと思っているんです」
撮影中には、この作品ならではの、あるお楽しみもあったとか。
「スタジオのセットで魚河岸を再現
したとき、撮影が終わったあとにお魚を持って帰っていいよ≠チていうことになって。サケとかブリとかエビとかハマグリとか、たくさんもって帰って、おうちで料理して食べました。すごく新鮮なので、塩茹でとか焼いただけでもおいしくて驚きましたね」
実は料理好きという彼女。その腕前は台所にあるものでオリジナルメニューを手早く作ってしまうほど。
「外食が多いと精神的にも体力的にも疲れちゃうので、なるべく手作りを心がけていますね。最近のオススメは…茹でたおそう麺にみょうが、しょうが、ネギを和えて、ポンズとゴマ油をかけて食べるんです。さっぱりとしておいしいですよ! 」
料理をすることも、彼女なりの大切なリラックス法のひとつだとか。
「料理以外にも、家族と一緒にごはんを食べたり、愛犬のリップやアロエと戯れたり…そういうおうちでの時間は本当に大事ですね。いつもいろんな役を演じているので、自分にチャンネルを合わせる時間をちゃんと作るようにして、気持ちの切り替えをするんです」
人生の“冒険”を仕事を通じて経験
これほどまでに、一つひとつの役に全身全霊を注いで取り組んでいる彼女。それはまさに、女優という仕事に心底惚れ込んでいるから。
「女優のお仕事は、なんていうか…私の生きる道≠チていう感じなんです。それによって生かされ、人生を学んでるところもあるし。映画やドラマで演じる人は本当に刺激的な人生を歩んでいますから。普段の私は安全な道をいくタイプだから、冒険的な人生とか歩めないんです(笑)。だからこそ、お芝居の中でそういうことを味わわせてもらって、いろんなことを学ばせてもらっています」
そう語ってくれた彼女に、あえて女優という仕事をしていなかったら?≠ニいう質問を投げかけてみると…。
「海外を旅して放浪記とか書いていそうだなぁ(笑)。私、いろんな国に行って自然や芸術、伝統、食べ物…いろんなものに触れるのが好きなんです。でも、ただそれをすごいすごい!≠チて言っているだけじゃなくて、自分の人生を考えたり、内面的な思いとかを伝えたいっていうのがあるから、今はその方法がお芝居だけど、お芝居をしていなかったら、書いて伝えていると思いますね。きっと誰も読みたくないだろうけど(笑)」